37歳から、更年期に向けた体の変化が起こりはじめます
日本人女性の平均閉経年齢は50.5歳。更年期はこの前後10年間45〜55歳にあたります。この期間は、心身にさまざまな不調や変化が訪れます。その第一の要因となるのが女性ホルモン「エストロゲン」の分泌量の低下であり、これはエストロゲンを分泌する卵巣機能の老化によって起こります。
実は、卵巣機能の老化は30歳に入るとすでにはじまっています。そして、女性ホルモンの分泌量が、閉経に向けて大きく低下しはじめるのが、37歳です。
卵巣の老化 4段階
第1段階 | 31歳頃から、卵子の質が低下しはじめる。 |
第2段階 | 37歳頃から、卵胞数が急激に減少し、妊娠しにくくなる。 |
第3段階 | 41歳以降、妊娠率が著しく低下する。 |
第4段階 | 45〜50代、月経不順になり、閉経する。 |
女性の生涯におけるエストロゲンの変動
このエストロゲン分泌量の低下以外に、心理的・環境的な要因も更年期の体調に影響していきます。たとえば、ストレスの多い人と少ない人であれば、前者のほうが更年期の症状も重くなりやすくなります。
女性のライフサイクルのなかで、もっとも大きな転機のひとつといえる更年期。健やかなエイジングを支え、いつまでも美しくあるために、自分の体が年齢とともにどのように変化をたどっていくのかを理解することが第1歩です。
更年期以降は、自分の体調の変化に敏感になりましょう。
女性は、誰もが迎える更年期。ですが、更年期の症状やその重さには個人差が大きく、そのためなかなか周囲に理解してもらいにくいことも、更年期世代の悩みのひとつになっています。
更年期に起きる症状の度合いによって、2つに分かれます。
【更年期症状】
閉経をはさんだ10年間に起こる何からの変化、心身の不調。
【更年期障害】
更年期症状がひどく、家事や仕事といった日常生活に支障をきたす状態。
今の時点では、更年期障害と呼べるほど辛い症状がなくても、あるとき突然ひどい更年期障害にみまわれるかもしれません。「まだそれほどでもない」と安心せずに、自分の体にしっかり耳を傾けましょう。